2013年10月19日

検査値を読む

前から思っていたんですが、検査値に関する良い参考書って少ないですよね

まあ"良い"の定義というか誰にとって良いのかって話ですが…

いろいろ探すうちに気になったものをピックアップしてみようと思います


@診断に自信がつく検査値の読み方教えます!



まずは最近出版された本です(現在Amazonランキング1位のようですね)。以前紹介した気がしますが、著者は誰も教えてくれなかった診断学を書かれた野口先生です
まだ購入しておらず何度か立ち読みしての感想ですが、内容としては、検査の話(感度・特異度など)から始まり、各論で主な各検査値が疾患と関連付けて説明され、最後にケーススタディが20本ほど収められています
よくある検査値の"臨床検査学的な"説明に終始するのではなく、なるだけ臨床的な視点、病態生理的な視点が盛り込まれているのが良いと思いました。やはり臨床医目線というのが学びやすいと思います。「異常値に対する代表的な鑑別疾患」に頻度が合わせて書いてある点(しかも「多い」「少ない」「稀」といった直感的に分かりやすい表現)に好感がもてました。各疾患の説明は箇条書きタイプなので、ある程度疾患に対する理解は必要かもしれません。逆に分かっている人にとっては見やすい構成とも言えます
羊土社のHPに内容の見本も載っているので見てみるといいかもしれません

A研修医のための臨床検査・病理 超 マニュアル



これも同じく羊土社からの書籍です。"マニュアル"とある通りポケットサイズの本です。先の本よりさらに実践的で、オーダーしてからの考え方が研修医向けに説明されています。コラムに書かれている豆知識も目をひきます。グラム染色や細胞診(カラー写真付)についても触れられているので、広く浅く理解するのに適していると思います
本書冒頭に書かれている「今までの臨床検査の本にありがちな形態、すなわち、『検査項目ごとに基準値、異常値、その解説を羅列する画一的な形態』はとっていません」という点にとても共感します。とはいえこのタイプの書籍はまだまだ市場に少なく、ブラッシュアップされた本の登場が待たれます

B誰も教えてくれなかった 血算の読み方・考え方



こちらは血算にしぼった書籍です。ルールをまず紹介し、それに沿って症例を読みながら確認・習得できる構成になっています。「血算は臨床検査のバイタルサイン」とありますが、その血算でさえ(もっと言えば本来のバイタルサインでさえ)読み方を系統的に教わることは6年間のうちにほとんどなかったなあとしみじみ思います。そんな中こういった書籍があるのは本当に助かります
こちらは発売されて2年ほど経つのでレビューも揃っています(医学書院なので書評もあります)。とはいっても、そもそも本書はとても薄いので(説明が分かりやすいこともあって)、下手したら店頭で読みきれてしまうかもしれません

C臨床検査診断ハンドブック



こちらは国試の過去問がベースとなった症例解説問題集です。MECがこのような書籍を出していたとは知りませんでした。問題文に下線が引かれ、どこに注目しながら問題文を読み解いていけばいいのか分かる構成となっています。国試対策もできるので一石二鳥だなと思いました。最後の総仕上げに使いたいです。以前大学生協で見かけたのですが、最近なくなってしまったのが少し心配です…


以上4冊紹介してみましたが、他にも研修医や救急医向け雑誌の特集なんかも気になっています。この分野は最近になってかなり書籍が増えてきた印象があるので、今後も良い書籍が出てくることを期待したいです



posted by medronome at 10:55 | Comment(0) | TrackBack(0) | 医学書・本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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